事件は電車の中で起きた
それは、夕方の電車の中で、起きた。
いつも通り、わたしは、本屋で、立ち読みを終え、さあ、
西唐津行きの電車へ、乗って帰りましょうかねぇ、我が自宅へと、
まだ、遊ぶか、帰るか少し、迷ったけど、ええい、唐津行きに、
せっかく、乗れたんだから、このまま帰っちゃえぃ。と思い、耳には、
イヤホンをつけ、今日は、レミオロメンが、流れていた。
ドアの所に、立って、揺られながら、静かに、歌に集中していた。
が、その時だ、ものすごい怒りの声が、聞こえてきた。
一瞬、なにが起きてるのか理解するのに、時間がかかった。
「優先席ぞ」おばちゃんが、20代くらいの女性に罵倒していたのだ。
「優先席ぞ」
「優先席ぞ」
20代と思われる女性は、確かに、優先席で、スマホをいじりながら、
黙っていた。しかし、その態度は、おばちゃんの怒りに火をつけてるかも。
と思いながら私は、ハラハラして、その状況を静かに見ていた。
そして、3回目の罵倒で、彼女は、席を立った。そして、自然に、
さも、それが当たり前かのように、どっかと、おばちゃんは、優先席に
座ったのだった。
ちょっと、怖かったです。でも、ちょっとだけ、スッキリしたかもと
思う自分もいる。よく言った!!おばちゃん、そう、そこは、優先席です。
優先席3席とも、若い感じの人達が、座ってた( ゚Д゚)
そして、また、気まずい感じの空気が、残ったまま、電車は、何事もなかった
かのように、動き出したのだった。
その時のわたしは、感動した文章を思い出し、あと愛のこもった激励の言葉で、感動をくれたKさん(男性)のこととかを思い出して、泣いていたのだった。ハンカチを顔に当てて、誰にも気づかれないように。
涙腺が、弱いのか、魂のバイブレーション機能が、敏感なのか、どうも、あふれる
涙が止まらない。抑えるのに必死。っていうか、どうしてここで、泣いてるんだ私。
ちょっと、やばい人なんじゃと冷静に思い返してみる。
そして、なんだか、スマホばかり見て、おばちゃんのこと見ることもなかった女性に
現代の心の闇を見たかのよう。少し気分は、晴れない。どっちかというと、嫌な気分だ。電車の中、スマホいじるひとだらけ。このままだと、スマホ依存が、かくじつだね。この現代の絵図ちょっとおかしな状況なのではないかと、いつも疑問を抱きつつ、
スマホ社会だから、しょうがないよねと自宅へと帰ったのでした。わたしは、ガラゲー。ネットばかりしてしまうのが嫌だから、あえて、通話のみのプランだ。
家に帰って、このことを、母に話したら、言葉には、気を付けたほうがいいねと言っていた。殺されることもあるからねと。
寸鉄人をもさすだったけ。たしかにねと、のんびり母と雑談して、今日1日を終えるのだった。チャコが、ネギを猫草と思ってくれくれって、ないてたよとか、とてつもなく、どうでもいいけど、おかしい話で、和んだのであった。
でも、ちょっと、この出来事は、いつも平和な私に、スパイスをくれたのだった。
今も少し、心に波風が吹いている